電気にまつわる男たちの歴史について語ろう

電気にまつわる男たちの歴史について語ろう

 皆さんは電気と聞くとどのようなイメージが頭に浮かびますか?

 エジソンでしょうか? それとも電圧の単位にもなっているボルトでしょうか? むしろ人では無く、今問題になっている原発の問題に関してイメージした人もいるかも知れません。

 今現在では、まるで当たり前にある水のような存在――電気は、実のところ、長い長い試行錯誤の歴史の中で、今の形へと完成したモノなのです。それを成したのはエジソンだと思っている人もいるかも知れませんが、実のところ、彼以上に様々な偉人達が、偉大な功績を歴史の中に積み上げていっていて、むしろそちらの方が電気の歴史に与えた影響は大きいほどです。

 このサイトではそんな電気に人生を捧げた男達と、その電気そのものの歴史について語っていこうと考えています。

エジソンって何した人?

 発明王エジソン等と呼ばれていてておりますが、人によってはエジソンが何をした人なのか知らないという人もいるかも知れません。彼を有名にしたのはなんと言っても蓄音機で、これにより、当時の音声をそっくりそのまま聞くことが出来るのは彼のおかげです。また、白熱電球を発明した事でも有名で、この偉業を当時の人々は「世界から夜が消えた」と賞賛したそうです。

 このように徹底的に実利的で、またありとあらゆるものにおいて諦めない実験の精神を持っていたことから、数々の発明を成し遂げ、結果として発明王と呼ばれるようになったのが、彼なのです。そしてそれは電気というものの歴史を作る上でも欠かせないものになったのです。

ニコラ・テスラって知ってる?

 そして、エジソン以上に、電気の歴史を語る上で欠かせない人物がこのニコラ・テスラです。彼はエジソン等とほぼ同時期に活躍した人物で、電子技師でありますので、発明家である人物なのですが、電流戦争を巡っては、交流か直流かということでエジソンと争っていた人物でもあります。彼の恐ろしいところは、今現在既に実用化されている無線による送電システムの発案者でもあります。これは世界システムとも呼ばれていてているもので、電磁波を利用して無線送電をしようというアイディアでした。これは150kHzという長波領域の電波であったため、結局は失敗していますが、この発想は今現在、様々な別のアイディア元となって、実用化されていっています。ちなみにそのアイディアのほとんども既にテスラの手によって発案されていたものでしたが、残念ながら資金不足で実現する事は出来ませんでした。

 ただ、彼が今の交流電流による送電システムの概念をおおかた独力で作り上げたというのは評価に値する事だと思えます。これは当時、エジソンとテスラとの間で電流戦争という争いがあったのですが、結果としてそれにテスラ陣営は勝利し、現在の電気システム、送電システムが交流電流になっており、直流電流でないのは、彼の功績によるところが大きいかと思います。

完全無欠の実験科学者と冷静狂気の理論科学者

 エジソンが、努力とフルアタックで結論を導き出すという当時の先端科学や発明をしていた人だとすれば、テスラは百年後に続く未来への発明や研究等も行うために徹底的な理論科学者としてあろうとしていました。

 これにまつわる話しはエジソンの有名な名言にも関わっています。エジソンは「天才は99パーセントの努力と1パーセントのひらめきからなる」と言っておりましたが、これに対してテスラは、否定的なコメントを送っており、「私は彼の行う実験の哀れな目撃者のようなものであった。少々の理論や計算だけで彼は労働の90%を削減できただろう。しかし彼は本での学習や数学的な知識を軽視し、自身の発明家としての直感や実践的なアメリカ人的感覚のみを信じていた。」と述べています。まさに水と油の関係でしたが、結局は彼ら二人の力によって現在の電気で回っている世界が作り上げられたといっても過言では無いでしょう。

単位になった科学者達

 さて、これまではテスラとエジソンについて語ってきましたが、もちろんエジソンやテスラの残したモノは先人達の知恵の結果によるものです。特に個々ではそんな、実際に電気にまつわる単位になった人とその単位についても少しだけ紹介しましょう。

アンペア(A)

 電気の流れる量を電流といい、単位はアンペアで表します。アンペアという単位はフランスの物理学者アンぺール(1775~1836)に由来しています。

ボルト(V)

 電気を流す力を電圧といい、単位はボルトで表します。一般家庭ではふつう100Vが使用されていますが、大型エアコン等、たくさんの電気を必要とした電気製品には200Vが用いられます。ボルトという単位はイタリアの物理学者ボルタ(1745~1827)に由来しています。ちなみにボルタは電池を作った人です。

ワット(W)

 電気が1秒あたりに働く仕事(電力)の量で単位はワットで表します。100Wの電球は60Wの電球より大きな仕事をし、明るくなります。電力の大きさは電流と電圧のかけ算で計算します。

電力(W) = 電流(A)×電圧(V)

 なお、家庭用の電気はふつう100Vですから、電力を100で割れば、電流(アンペア)を計算することができます。ワットという単位は蒸気組織車を発明したイギリスのワット(1736~1819)に由来しています。ワット自体は電気というよりは蒸気機関で有名になった人ですが、仕事量を示す単位ですので、ある意味ふさわしいのかなと思えます。